Thursday, March 18, 2010

都会でありながら田舎

私の住むサンフランシスコ近辺はパリ・東京・ニューヨークと違い、都会でありながら田舎なのである。ニューヨークから10年ぶりに戻り、夫とともにびっくりしたのはスーパーでの買い物。店員さんが「こんにちは。お探しのものが見つかりましたか?何かお手伝いできますか?」と聞いてきた時。ニューヨークでは人と目を合わせない、知らない人には語りかけないのが原則だったので、二人して護身の構えに入ったりした。
ところが、最近はカリフォルニア人になったのだろう。誰からも話しかけられ、話しかけるようになった。
昨日は聖パトリックの日。アメリカではアイルランドの守護人(?)として、アイルランド系の子孫の間ではとても聖なる日で、誰しもが緑色の服を身にまとう。久しぶりにダウンタウンに行く用事のあった私も、末っ子に言われ、緑のスーツを着てみた。エレベーターで乗り合わせたインド系の兄ちゃんに、「僕らアイルランド系は結束しないとね。」と言われ、「そうよそうよ。」と返す。今日は、15歳前後の男の子を6人詰め込んでラグビーの練習場へと運ぶ。近くに駐車していたおばちゃんが、近寄ってくる。「友人のおばあちゃんと携帯で話していたんだけど、目を疑う光景っていったのよ。あんたそんなにちっちゃい体で運転しているのに、ごっつい男の子が次から次へと車から出てくる出てくる。一体何人運んできたの?」と、話しかけてきてくれる。これがNYであれば、近寄ってくるのをみるや、窓をしめ、ロックもかけるところを、ここでは、窓を全開、身を乗り出し、何を言ってきてくれるんだろうと、好奇心一杯なのである。シリコン・バレーが大都会になく、田舎のサンノゼにあるのはこの好奇心と何でもありの風土なのではないのかなあと考えたりする。

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