Monday, November 29, 2010

人生は50歳から

今日近所の雑司ヶ谷に新しく出来たタンゴバーに行ってきた。タンゴが好きなわけではなく、昔働いていた証券会社のセールスのヘッドをやっていたおじさんが、一念発起して、自分の生まれ育った築70年の日本家屋を、その趣を残した形でバーに改造し、しゃれたタンゴバーのおやじになったというのを友達から聞いたので、遊びに行ったのだ。そのおじさん、とてもタンゴなんていう雰囲気の人ではなかったはずだが、いつか念願のタンゴバーを開くために若い頃から密かに計画を立て、タンゴ習ったり料理やらレストラン経営の勉強をしていたらしい。行ってびっくり。そのおじさんの楽しそうなこと。セールスのヘッドだった頃の意地悪で年中不満だらけな表情は消え去り、タンゴを愛するよきおっさんに変身していた。おまけに、彼が「つれあい」と呼ぶ素敵な女性もバーを手伝っている。お店が終わったら何と二人でタンゴを踊るらしい!二人でタンゴ!?気持ちわる~と昔の彼に対してなら、即座に思ったところだが、今日の彼には、「へぇ、タンゴ踊るんですか?素敵ですねぇ」と素直に言ってしまった。「人生は50歳からよ」とにっこりしながら言われた。本当に50歳からが正念場なのかどうかわわからないけれど、そんな風に言い飛ばせるなら、それはそれで羨ましい。

Saturday, November 27, 2010

雨期

今日も雨。最近節電と地球に優しくをモットーに物干し台を買って洗濯物を干している。昨夜取り込んで良かったと思う。これも連日いくプールのおかげ。ロッカーで着替えをしながら明日は雨らしいという発言を聞きかじったから思い立った洗濯物の取り入れ。

バイオリンのレッスンを雨の中フェリーと電車を乗り継いでいく息子の話をしたら、友人がひどい親という目つきで私を見るようになったので、久しぶりに送り迎えをすることにした。行きは当の本人である息子が運転した。一時間を雨の降るなか、男性の脳を説明する本を読んで過ごした。わかっていたけどそういうことかと納得した。思春期の男の子は母親の臭いを敬遠するようになるらしい。これは近親相姦をしないための動物的な防御らしい。そして、相手に感情を読みられないように無表情になるらしい。さらには、脳の大半が女の子やセックスに占領されるらしい。レッスンから出てきた息子にそうかと確認すると、「そんなの当たり前じゃないですかお母さん。」という。それでも、きちんと礼儀正しく話しをするところは、偉いと思う。

Friday, November 26, 2010

速報!パリ大雪

先ほど、空が薄紫色になってきて、「ムムッ、怪しいぞ」と思ってたのが15.35分。洗い物をして顔を上げたときには大吹雪になっていました。

初雪って、嬉しいですよね。何でだろう。遠くに見える、オトイュの競馬場は薄っすら雪化粧できれいです。

と書いているうちに向こうの方から青空が・・・。これじゃ積もらないわ。
欧米の天気ってほんとうに変わり方が激しいですよね。

週末から少しずつクリスマスの飾りを始めようかと思っています。
皆さんも、Bon weekend!

Thursday, November 25, 2010

Thanksgiving

アメリカは今日はサンクスギビング:昔々ヨーロッパから新天地を求めてやってきたけど厳しい冬で飢え死に思想になったいた人々を地元のインディアンが食べ物を分けてくれたことに対する感謝が発端である。七面鳥を買って塩・にんにく・たまねぎ・レモンの入った水に一夜漬け込んだ。この漬け込む作業をBrineという。ところで、ホルモンをまったくあげない七面鳥と、ホルモン漬けの七面鳥では、値段は倍、大きさは3分の4位で、ホルモン肉を山のように食べてきたアメリカ人が大きい理由がわかる気がする。カラッと晴れた秋晴れの朝。GoogleにHow toと入力すると、一番に出てくるのは"how to cook a turkey"で、その次は"How to lose weight"らしい。夫がこれを発見して喜んでいた。明日のジムは罪滅ぼしの人々で満員だろう。明日といえば、明日はブラック・フライデーである。毎年開店前に長蛇の列をなし、開店と同時にどどど~と店に流れ込み、人並みに押し倒されて死ぬ老婆たちがニュースにでるが、いったい何故そこまでしてお買い物をしたいのかわからない。

Saturday, November 20, 2010

奥泉光という作家

とある方よりご紹介頂いた奥泉光と言う作家、ご存知ですか。
最近では、「シューマンの指」というのが評判とのこと。
私が入手したのは、15年ほど前に芥川賞を受賞した「石の来歴」というのと、野間新人賞を受賞した「ノヴァーリスの引用」という本、どちらも子猿の日本語補修校の図書館で借りました。パリっていいところでしょ。

石の来歴、詳しくはこのリンクを見た方が私が説明するよりよっぽどお分かりいただけるでしょう。読んだあと、「こんな力強い話を、今に媚ない方法で書く人がいるんだ!」という感動の余韻がしばし。アマゾンをみたら、「新しいタイプの恐怖小説」とあって、あらまぁ、人の受け取り方とは何とそれぞれなのでしょう、と思いました。私には恐怖小説度0、ミステリー度30、人間度70の話だったのに。


ノヴァーリスの引用
は、冒頭が「死後の世界とは存在するのか、死とはどんな体験なのだろうか」という万人が興味を持っているだろう命題について、研究者らが酒を飲みながら話す、という、超そそる入り方。それがやがてミステリーになるのですが、クライマックスのところで、キーパーソナリティの一人が日本人と言うものを実によく表現している台詞を言います。長いので引用できませんが、私なりの解釈は、
「思想は明日を信じる、改善するためのものだが、あなたたち(日本人)は現実にどう自分をフィットさせるか、と言う目的といて思想を使う。何も信じない人々に、現実しか信じない人々に、思想も夢もへったくれもない」と言うことと理解しました。
言い得て妙だと思いませんか。

星の数ほどある本の中で、こういう秀作を書く人に出会えた喜び。
皆さんも面白かった本、作家、教えてくださいね。

Friday, November 19, 2010

クーポン

http://www.kooponez.comというところはどうやってお金をもうけているのだろう?Grouponはたくさんの客から得た収入の50%を商店から取っているらしい、などと急に書いてみるのもなぜかというと、日本はアメリカに次いでオンラインショッピング市場が大きいというレポートを読んだから。私はどうにかして主婦の労働力とパワーを換金化できないかなあと模索中である。こんなに報われないのに働き者の労働者階級はいないと思う。これまでは、外で働いてきて家のお掃除やら子供の面倒を他の方にお願いしていた私も週末はまじめに主婦をしていたが、スタートアップをしながら毎日主婦業をこなす今は、本当に主婦って大変だなあと思う。

Thursday, November 18, 2010

バゲットの値段

フランスといえばフランス・パン。こちらではバゲットと呼ばれている、長細いパン。
焼きたてのバゲットはおいしくって、お腹すいているときなんて、一本殆ど食べちゃうときが・・・・

でも、この頃は以前ほど頻繁に買うこともありませんでした。夫が夜にチーズ断ちをしているのや、子猿達は和テイストにもおにぎりを好むので、買わなくなっていたのです。

そんな先日、いつものパン屋に寄って「バゲットを」、といって90サンチームだしたら、95サンチームだ、と言われました。
「あれ、そうだっけ?」
と聞き返すと、
「そうよ、95サンチームよ、5サンチーム高いからって、大したことないでしょ?Cest pas grave, uh?」
っていわれました。
払うのは私だよっ、あんたにセ・パ・グラーブって言われる筋合いないよっ、と非常にムカッときて、パンつき返そうかと思ったけど、子猿の同級生のおばあちゃんなのでぐっとこらえ、5サンチームを全部1サンチーム硬貨で払って出て行きました。

勝手なる思い込みですが、バゲットの値段は国か何かが最高金額を決めていると思っていました。それが夏前は90サンチームだったはず。いつの間にか値上がりしたの?
トラディショネルとか、アンシエンヌと呼ばれる、もっと本格的(?田舎風?イーストが違う?)なのだと、パン屋に寄って値段がまちまちだったけれど。

さて、次に買いに言ったときは子猿同級生のお母さん。ストロベリーレッドに髪を染めていて、昔不良だったタイプ間違いなし。
バゲット95サンチームね、はい、と1ユーロ出したら、
「5サンチーム」
と言われました。え、なんで、なに?と聞き返すとまた
「5サンチーム!」
と繰り返す。
「95サンチームじゃないの?」
と聞くと、イライラしたような顔で
「だ・か・ら!釣りがないの、5サンチームあるんなら10サンチーム硬貨で返すことができるけど、ないならお釣りもない」
だって。

しばらくあのパン屋はボイコットします。Vive la France!

Sunday, November 14, 2010

言葉の力



昨日は雨がぱらつく日曜日。近所の教会に立ち寄ってみました。
モダンなデザイン、小さいのに光が一杯採りいれるようになっていて、こういうのもいいじゃない、と思うのですが、夫はあまり好きではないようで。
というのも、以前この教会付きの神父は、若いのに愚痴が多い人で、いつもフランス人お得意のAcid Joke、皮肉まじりのスピーチでちょっと疲れるなぁ、とこの教会に良い印象を持てずにいたのです。
と、思っていたのは私達だけでない??果たして飛ばされたのでしょうか、カタールから帰ると新しい神父様に代わっていました。

着いたときは、ちょうど家族向けミサが終わったところだったようで、教会から出てくる人々に逆流しながら二階席に向かいます。
同じく二階の出入り口の上で、盲目のオルガニストが無心に弾いています。二階から聴くといつもの上から降りてくるオルガンとはまた違う音響。そんなオルガン、兄猿の目が釘付けに。彼は、「聴く」と「見る」の動詞を良く間違えるのですが、きっと今も「目で聴いて」いるのでしょう。

上から、下の人々が退室して行くのをみます。知っている人いるかな。
10~12歳の、背丈に顔が追いついていない、ひょろっとした少年が祭壇の前ですばやく膝まずき頭をさげてから退室して行きます。
イギリスでは良く見かけたこの仕草、パリでは滅多にみかけません。ちょっと感動。

さて、ミサが始まります。まだ顔も知らぬ神父が入ってきて、「オープニング」の祈りを、力強く唱えます。なんて仰ったのか、思い出せませんが、「今日は喜びの日(日曜日は神が復活した日だから)。神は私達に自由を与えてくれました」といった内容だったかと。何故かミャンマーで解放されたアウンサンスーチさんのことを想いました。本当の解放、そして自由でありますように。

それにしても子供がちょっと愚図っただけでも咳払いしていた前任者と、随分違うわ~。
フランス人で「パブリック・スピーチ」が上手な人って少ないと思うのですが、この神父様は素晴らしい。前向きで、シンプル、ストレートなメッセージ、それを感情を込めて訴えます。

「『働くもの、食うべからず』という聖パウロの福音についての解釈、これは現代人お得意の理論、働かないなら飢えてもしょうがない、といっているように思われているが、もうちょっと掘り下げて考えよう。
私はこう思う。
ここで言う『働くこと』とは祈ること、信じること。
では、『食う』、何を食べるのか。神のお恵みを頂く、喜びを噛み締める、生きる。こういうことだと思う。
今日を生きる、明日を信じる、祈りを信じる、これが聖パウロの福音だと思う」
・・・子供達も大人もしーんとして聴いています。

まだ続きます。

「神は恐れるな、という。私がいるから恐がらなくても良い。これは貴重な贈り物だと思う。恐怖心で司られると、間違った道に行ってしまうものだ。」
うんうん、と、ブッシュJrがテロの脅威を理由に、イラク侵攻を正当化したことなど、一人連想します。
「怖がらなくて良い。どんなときも私がいる。独りじゃないから怖がらなくて良い。怖がらずに毎日を、今を思う存分生きて欲しい・・・(後略)」

最近、5歳の兄猿は恐怖を知り始めたようで、それは暗闇が怖いとか、一人が怖いとか、あのドアの木目がトラに見えて怖い、とか、そういうレベルの話ですが。あと、「死」という概念も薄っすらわかってきたようです。ほら、白雪姫が林檎を食べたあととか、オオカミが羊を食べるとか。「で、死んじゃったの?」というのが彼の新しいボキャブラリー。
今までは無知ゆえに無垢で恐怖を知らなかったのが、歳をとって、想像力がついて、今までに蓄積された少量の知識(ポニョとか、ドラゴンといった)をリンクさせて、頭の中で恐怖を生んでいるのでしょう。

大人になると死という究極の恐怖があって。でも、恐れなくてよい、付いていてあげるから、と神は言う・・・ふんふん、と考えてしまいます。

今までは素通りしていた言葉がこの神父様の声を通して聴くと、心に届いてくる。慰められるものがある。

こういう人がいるんだ。
沸々と喜びが沸いてきた日曜日でした。

Saturday, November 13, 2010

久々に作りました!

   










どうもこのBloggerの写真のレイアウトの仕方が良くわかっていない私。でもまぁ、沢山作ったということは判っていただけたかと。

久しぶりに我が家に人が集まることになったので、作ったのは、

①カタール帰りということでハモス

②Involtini by David Lebovitz フェタの替わりにフレッシュなシェーブル(羊乳チーズ)で作ってみました。

③何故かかき揚げ。インド出身の友人に受けるかな、ベジタリアンだっけな、と思ったら、豚も牛も食べていた。

④下にいって、鶏のさっぱり煮。日本に帰省したときに友人が作って持ってきてくれたのが美味しくって、まねしてみたのですが、クックパッドで見つけたレシピはミツカン酢提供で、だからというわけではないけれど、ちょっと酢の量が多いんじゃないの?酸っぱ目な味でした。
多分、お酢自体がいけなかったのでしょう。フランスでお酢といえばワインビネガーが定番なのですが、和食には向かないことが多いので、もっとも安く売っている穀物酢使っています。が、これ、ミツカンさんより酸味がきついようですね。

ところでいつものように脱線。ビネガー話を・・・。
去年まで居たカタールはイスラム教国≒禁酒国。当地でワイン・ビネガーを手に入れることができませんでした。「ワイン」という名前がついていたのがダメだったのでしょう。それが、ある日、「グレープ・ビネガー」なるものがブラジルから輸入されて売られるようになり。これ、中身はワイン・ビネガーと変らない。グレープ=ワイン?
ものは言い様とはよく言ったもので。ちょっと笑えませんか?

⑤子供用ミートボール。何故子供用かというと、肉団子の名の下に中身の半分はニンジンやほうれん草のこま切りを混ぜ込んでいるから。野菜嫌いの彼らはそうとも知らず、パクパク食べてくれるのです。

⑥ニューヨーク・チーズケーキ。ホルトハウス房子さんのレシピ。このケーキを鎌倉山の彼女のアトリエで買うと一万円するとか、しないとか、そんな噂を聞いたのは80年代終わり、バブルの終焉のころでした。
美味しいですよ~。でも超どっしり。一切れ食べたら、夜まで胃がもたれてしまって、若い頃はお代わりもできたのに、私、外見も中身もアラフォーだわ、と思った次第で。(でもハートはますます若返り中??)

⑦チーズ・プラター。田舎で拾った胡桃を添えてみました。

⑧子供用のチョコレートケーキ。玉子が足りなくなり、それでも何とかなるでしょ、といい加減に作ったら殆どブラウニーでした。




これはお土産に頂いたポアラーヌのPunition(お仕置き)と言う名で知られているビスケット。
ポアラーヌはこちらでは老舗中の老舗のパン屋で、田舎風黒パンが有名。このパン、バブルの頃は空輸され、高島屋のデパ地下で3000円で売られていました。今もあるのかしら。
ポアラーヌでパンを買うと、売り子の人が、このプ二ションを一枚くれるのです。

今は亡き友人が、このプ二ションが大好きで、パリからのお土産に良く頼まれました。「Bien cuit(焦げ気味)のがすきなの、よろしくね」ってね。
今回の集まりは皆彼女にゆかりのある人たちで、「このビスケット、好きだったよね、彼女」なんて言いながらポリポリ。




そして、これはイタリア帰りの友人からの「おまけ」。
「高級なものじゃないんだけど、私が大好きなチョコ。食べるとコーにー飲んだ気になれる。」
お腹一杯だったけど、好奇心に負け、食べてみました。
本当!
イタリアン・エスプレッソ飲んだみたいな、ほろ苦いパンチがチョコレートに包まれている。
イタリアに行かれる方、これはお勧めです!

その他にも宝石のようなお土産を沢山頂いてしまって。この場を借りて御礼申し上げます。

さて、食べもの、実はこのほかにも、ローストを用意していたのですが、ちょっとやり過ぎか、と思って焼きませんでした。
パーティの残り物と、このローストで今週前半は料理しなくてもイケそうです。Yeah!

Thursday, November 11, 2010

今日パリは祝日です



11月11日は、第一次世界大戦の終戦記念日ということでフランスは祝日です。第二次ではなく、第一次です。その後も戦争が続く世の中で、第一次世界大戦はすっかり記憶の彼方と思うのは私だけでしょうか。フランス人でも「オーンズ・ノバンブル」という名で知られているこの祝日の理由がパッと浮かばない人も少なくないとか。

余談ですが、今日からソウルで開催されるG20はフランスが議長国。何故開催国が議長国でないなんて複雑なことをするのでしょうね。
Anyway,11日は上記の通り、サルコジはフランスで外せない用事が一杯。G20の開催日を一日送らせて欲しいと頼んだらしい。でも韓国は、「そんなのダメ。もう警備・準備もしたから。なんだったら、ソウルで第一次世界大戦の戦没者に敬意を払えばいい。」と提案。あれ、韓国って参戦したんだっけ?案の定フランス側は「あのね~」と却下したらしいですよ。サルコジは式典のあとソウルに飛ぶとのことです。

そんな祝日。明日金曜日はポン(橋)と呼ばれる飛び石連休の間の日ということで会社はお休みのところが多いようです。夫もそうで、久々の長期休みにのんびりモードの我が家。
先ほど、台所で一人でコーヒーを飲んでいると、サロンいる夫と子猿達の会話が聞こえてきました。笑えたのでここに・・・。

子猿達が走り回っているのを夫が止めます。
子猿達「でも悪いヤツを追っているんだ。」
夫「『悪いヤツ』なんて、この家にはいないから走らなくて良い」
子猿「いるいる!そいつはムシュー・パキニヨ-ルって言うんだ」
夫「なっ、なにを言うんだ。ムシュー・パキニヨ-ルは下に住んでいるムシューで、とても、とっーてもいい人なんだよ」
子猿「でも、いつも文句ばかり言っている悪いヤツだってパパも言っているじゃないか」
・・・・M.パキニヨンは親愛なる隣人で、細かすぎるところがあるけど、それをからかってM.パラノイヤと言ったりしていたけど、それを、子供は「悪いヤツ」と理解していたようです。冷や汗タラリ。

また子猿達が新聞を読んでいる夫に絡んできます。
子猿「パパ、遊ぼう!」
夫「(威厳ある声で)いいか、僕はパパなんだ。君達の遊び相手じゃない。」
子猿「でもパパは泥棒なの。だからパパは逃げなくてはならない。」
夫「・・・何でパパが泥棒なんだ?」
子猿「僕のタンタン(漫画Tin Tin)盗ったから。」
夫「・・・いいか、君達、よく聞け。タンタンはパパが自分のために買ったのを、善意から君達にも見せてあげていてね・・・」

そんな感じでしょうか。パリは今日も雨降りです。昨日は雹もパラリと降ったし、まさに11月らしいパリ日和。
皆様良い一日、週末を!

Tuesday, November 9, 2010

中年でよかった

今夜は息子の高校で開催された大学進学説明会に出てみた。なんといっても、アメリカの大学に申請をした経験がないので基本を学ぼうと、息子と雨の中いってきた。行ってみてまずわかったのは、子供たちがよく言うように、私たちはとても若い親だということ。たいていの親は私よりも5~10歳は上のようだ。そして、もうひとつわかったのは、もう二度と大学とか青春を味うことなく過ごせて幸せだということ。もう一度16歳に戻ってそれからの30年をやれといわれたら断ろうと思う。大変なエネルギーを心身ともに費やさなければいけない。ああ、中年でよかったと初めて実感した。

Monday, November 8, 2010

アメリカから日本が撤退中?

今日の内田樹さんのブログに面白い(?)話が伝えられていたのでお知らせします。

元三井物産の社員である寺島氏が
(1) 日本の21世紀の外交戦略・経済戦略のメインターゲットは欧米ではなく、大中華圏(中国、香港、台湾、シンガポール)と韓国である。
(2) 日本の経済的・文化的なポテンシャルはきわめて高いが、それを適切に発現するためのシステムは整備されていない。
というお題で講演をされた中で、現在、日本がアメリカから撤退中!とあります。

びっくりの事実は・・・・
①三井物産のSF支店が撤退した。シリコンバレーとのやり取りが少なくて経費がでない。
②NYの日本料理屋が減った。

ですって。まぁ、①は、シリコンバレーは商社を通さずにビジネスしているだろうし、商社を飛ばした商売が増えた、という事情もあるのかな、と思いますが、大手商社がSF支店を閉鎖ね~、一つのうねりかしら。②も、多分、日本料理店が多く出すぎて、淘汰され始めたってことかもしれないけれど、怪しいアジア屋さんが全て「Sushi」と看板に書き加える、パリの日本ブームを体験中の身としては、日本のアメリカ離れ、NY人の日本離れが始まっているのかしら?

ブログの中で、「今東シナ海貿易が熱い」とあり、その中で日本はどう売り込むか、と続きます。内田氏は、日本を教育のメッカにすれば?と提案しています。これって、カタールが目指していたこと。カタールはお金にもの言わせてアメリカの有名大学を誘致していますが、さてワークするのでしょうか。

あと硬いお題ですと、アメリカの議会で与党民主党が惨敗したことについて、カリフォリニアのばあさんが、オバマは戦争を終わらせ、保険システムを変えるという難題を成し遂げているし、なによりも、まだ二年しか大統領職に就いていないのに、民衆は結果結果と焦りすぎなのでは、おっしゃっています。私も同感!

そんなところです。良い一日を!

Sunday, November 7, 2010

希望があるところには試練がある

ベストセラー、村上春樹のIQ84(イチキューハチヨンと読みます)を遅まきながら読んでおります。

村上春樹を次期ノーベル文学賞に、と推す声もあるようですが、私は何故か彼の作品にクリックできないんです。彼の理屈っぽく、細かい状況説明がまどろっこしく感じるし、あの奇可解な話が一般大衆に受けるのも不思議に感じます。彼が現代日本人の深層心理、世界観を巧妙に表現しているのであれば、私はかなり日本人度低いんだな、って思います。エッセーなどを読むと、巧いなぁと思いますが、フィクションはいつも同じじゃん、って。
単に合わないってことなのでしょうが、このIQ84の売れ方をみても、少数派なんでしょうね、私のような人。

それでも読み始めたIQ84、これは面白いです。現在3巻目のはじめで、結末はまだみえていません。またアンニュイな終わりなのでしょうか。だんだん、その気が強くなってきており、ページを繰る手がスピードダウンしておりますが・・・。
読み進めていく中、これは名言!と思ったのを忘れないうちに、書留めようと思います。

「希望があれば試練がある」、こんなような一文。

これ、本当にそうだ、と思いませんか?
私ったら、この当たり前の事実に気づいていなかったようです。
「試練があって当たり前、だって、希望に向かっているんだから」、そう思えば、もっと前向きに苦難、不運に立ち向かえそうな気がしてきます。

ノルウェイの森も、羊の何とかも、読み終わった後に、なんとなく鬱っぽい気持ちになったものですが、今のところ、ポジティブな気持ちで読み進めているIQ84なのでした。

Thursday, November 4, 2010

La petite rose ショコラティエ/サロン・ド・テ

先日、元パティシエの友人から教えてもらったチョコレート屋さんに行ってきました。現在デジカメが壊れてしまっているので、写真は、他の方が書いたリポートをリンクごと載せますね。

写真のリンク

記事と写真とショップ・インフォ
La petite rose は日本人のシェフがやってらっしゃるのです。元々は、サンジェルマン・デ・プレにある有名なパン/ケーキ屋/ショコラティエーのGerald Murotで修業をされたとのこと。こちらにお店を構えてからも長いようですし、そんなに長続き出来るのも、クォリティーが高いからこそでしょう。本当に美味しいのです。

私、たとえ海外で、日本人が頑張っていても、バリュー、クォリティーが付いて来なければ、興味ないんです。ドライでしょうか。
一方で、日本人が現地で、現地の人が顔負けするような商品・サービスで頑張っていると、Wow!!って、俄然応援したくなっちゃう。

美味しいチョコって、パンみたいにパクパク食べられるものなんだ、というのはパリに来てから学びました。濃くはあるけれどくどくない。それは、唯々カカオ含有度が高ければ良いってものでもないのだと思う。La Petite Roseのチョコレートは危険なほど、美味しいブレンド。どんなに食べても胸焼けしない。あぁ、幸せ!

こちらはサロン・ド・テも併設されていて、「イギリスのコテージの隅」みたいなコージーな喫茶店です。軽いお昼もたべられるようですよ。

チョコレートのお値段は、小箱のアソートメント・チョコレートが18ユーロから、売れっ子のオレンジピールのチョコレートがけは小袋が7ユーロちょっと、その他予算、量、種類によって色々と選べます。そうそうマカロンもあって美味しいこと!

パリにいらっしゃるときの一休みタイムにお勧めなスポットのご報告でした。

La Petite Rose
11 Boulevard de Courcelles
75008 Paris
tel: 01.45.22.07.27
Metro: Villiers
Th-Tues: 10am-7.30pm

Wednesday, November 3, 2010

私の歯医者さん

SFの中華、おいしそう。そして野球ね。どれどれと、フィガロを見ましたが、特に触れていないようですね。フランスでは野球は本当に人気がないようです。日本は日本シリーズらしい。それでもヤフー・ニュースでSFジャイアンツの勝利を伝えていますよ。

こちら、パリでは、と。
昨日は、久々に歯医者に行ってきました。5歳猿の検診。歯医者さんは、夫の亡くなった祖父の代からお願いしているDr.オブレー。
・・・と、いうことは。そうです、もうおじいちゃん先生なのです。「いつ隠居してもおかしくない。その前に診て貰おう、あの先生は痛くしないから」と夫に押され、行ってきました。

ほんとうに、この先生は痛いことをしません。私も足掛け5年くらい、お願いしていますが、痛いことするのがお嫌いのようで、どうしても痛みを伴う治療(神経を抜くとか)だと、他の先生に委託するのです!「えぇ~っ、他の先生行くの面倒だわ」、とでも言うと、「う~ん、じゃ私がやりますか。・・・いや、やっぱり行ってください。私は患者が痛がるのを見るの、苦手なので」って。「ちょっと、貴方先生でしょ」って思わないでもないのですが・・・。
優しく気弱なおじいちゃん先生なのです。

さて、私は悲しいかな歯が悪い。なって言ったって、2歳のときに、虫歯で前歯二本とも抜歯ししたという筋金入り。昨年も3本も神経を抜きました。トホホ・・・。
いつもDr.オブレーにお願いしていますが、彼の好きなところは、何でも急がないところ。
「神経抜いたからって直ぐにクラウンをかぶせる必要はない。完全に周囲の神経、細胞が、この(神経のない)新しい状態に馴染んで、落ち着いたことを確認してから、次のステップにいきましょう」
と、時間の経過を待つ。その間もメンテナンス的治療の面倒くささを惜しまない。(こういうメンテナンス治療は無料)
そういえば、カタールで一番の腕と言われている先生は、「まだ、痛いんですけど」と言っても、「大丈夫」と言い張るので、むかっと来たものです。

そうですよね~、歯だって、あの小さく細い神経だって身体の一部。治療したからって即OKっていうのは変です。身体が新しい状態に呼応していくのを待ってあげなくちゃ、と思うのです。

昨日に戻って、と。
子猿の歯。夏に帰省しているとき、時折「歯が痛い」といってたのを今まで放置していたので、覚悟していましたが、嬉しいことに問題はないとのこと。既にぐらぐらしてる乳歯があり、そこに圧力を掛ける時に痛く感じるのでしょう、と。
「あぁ、よかった!この子、私の歯を受け継いでいるなら弱いかな、と心配してました」
というと、
「子供の歯は親の責任ではありません。親が丈夫な歯を持っていても、子供がガタガタ、またその逆もよくあります。引き続きよく磨いていれば、丈夫な歯になりますよ」

・・・「親の責任ではない」、ワタクシ、この一言、じ~ん、と来ました。
頭が悪けりゃ親の責任、性格悪けりゃ親の責任、豚顔や猿顔を見る度に「ごめんね、私に似て」と思うし、次男の足の太さ、短さ、これも私の責任・・・。特に、週末は義理両親と過ごして、「(時折グズる次男に関し)子供をコントロールできていない、親の責任」という主旨の批判的なご意見を頂戴してきたばかり。
「ふん、そんなこと言われても、ブツブツ」とフラストレーションを溜め、淀んでいたのが、先生の一言で心がふわっと軽くなりました。

温かい気持ちで診察室をでると、そこはシャンゼリゼ大通のそばの雑踏の中。排気ガス一杯の空気でもいいわ、と深呼吸し、背筋を伸ばします。
Dr.オブレーの診察室は、歯だけじゃない、疲れた心も癒してくれる、優しさ一杯のオアシス。

Tuesday, November 2, 2010

世の中平和

なんとサンフランシスコGiantsはワールド・シリーズで勝ったらしい。昨日は中国人の友人の招待で中国人6人に混ざりおいしい中華料理をたのしんでそんな世紀の大試合が展開していることに気がつかないままに過ごした。中国から来た方がタバコを吸いに席をはずして戻ってくると、みんなが街中で大声で歓声を上げて走り回っていると報告してくれた。サンフランシスコは変な人が多いからね、なんていい加減にいなしておいた。一夜あけてやっと1+1=2でわかった。ちょうどあの頃、勝利の雄たけびだったんだな~と。

ところで日本は文化の日らしい。こちらは、11月というのに、すばらしい天候で、夕方屋外プールにでかけ、袖なしシャツと浅草で母が買ってくれた草履をはいて戻ってきた。



世の中平和な感じである。明日はGiantsの優勝パレードの真っ只中をSFにランチに出かける。ちょっと心配。