Thursday, February 24, 2011

強い者は生き残れない

 醤油のヤマサが売っている「ヤマサ鮮度の一滴」という醤油を知りませんか?昨年CM放送で結構話題になった商品だが特徴は醤油そのものではなく、その容器である。醤油はパウチの中に入っていて、パウチを押して醤油を出す所までは普通だが、注ぎ口に特殊な加工が施されており、何度醤油を継いでも、中身の醤油自体は空気に触れないように出来ているのだ。つまり、醤油はでるけれど、逆に空気は容器の中には全く入らないので、酸化をおこさずいつでも新鮮さがキープされるというものだ。今日、昔一緒に働いていた友人に誘われてベンチャー企業の会に言って、この容器を発明した人に会った。彼は工学博士で技術者で、かつて小さなベンチャーを上場させ、もう一度小さな会社を興し、このような発明を続けている。彼は最近コーヒーの酸化を止める方法も発明したらしく、普通レベルのコーヒーでも焙煎直後に特殊な加工を施すことで、酸化を食い止め新鮮な風味を閉じ込めてしまうことに成功したらしい。「今後はどうするのですか?」との私の質問に彼は、「スターバックスに戦いを挑むつもりだ」と言っていた。自分の技術でスターバックスよりも美味しいコーヒーを安く提供してコーヒー屋を展開したいという。研究を重ね、商品を発明し、会社のマネジメントもやりながら、次はコーヒー屋に挑戦とは、「素晴らしい変化ですね。」と言ったら、彼曰く、「強い者は生き残れないから」と言った。よく意味を聞いてみたら、人間が生きているのはせいぜい数億年、微生物は何十億年も生きている。恐竜や強い者は変化ができないから滅びるけれど、微生物は変化が速いので環境の激変に適応して生き続けることができる。人間は子どもを産むまで20年、微生物は20分で新しい環境に適応した子孫を残すのだそうだ。だから彼も会社が強く大きくなったらすぐにまた、小さな企業を興して新たな環境で挑戦を始めるだそうだ。微生物を参考にした生き方がいいというのが彼の説であったが、皆さんの生き方の参考になりましたでしょうか?

4 comments:

  1. すごく面白い話!でも近眼的見方しかできない私には、微生物じゃなくて、人間でよかった、という酔っ払いの判断しかできません。終わりがあるのがいい、まだ人生半ばと信じているからこその意見かもしれないけど。

    スタバは確かにつまらない。おいしいコーヒーを提供できるならガンガン戦ってほしいです。禁煙でお願いしたいです。

    ReplyDelete
  2. 継続的なエネルギーを感じさせる生き方ですねー。すばらしくユニークであこがれるけど、ふと自分の生活にもどると、そんな大規模な視点から人生をみる余裕もエネルギーもないのが正直なところです。無意味でも楽しく時間を過ごすのが取りあえずの目標。

    ReplyDelete
  3. 全然ちがうかも知れないけれど、私もうつになったときに生存戦略を切り替えたおかげで、今こころ穏やかに生きていられるという気がします。ばりばりのときよりも、よわっちくなったときに、生き物として一番根っこのところで、良い方に進む選択ができるというか。
    おいしくて安いコーヒー屋さんいいですね。soraさん、いい人引きつけますね。

    ReplyDelete
  4. 「鮮度の一滴」使っています。お醤油っておいておくと真っ黒になってしまうのですが、このパッケージに入っているといつでも出来立てが味わえるのでよいですよ。
    過去に捕らわれずに、どんどん挑戦し続ける姿勢を微生物から学ぶとは、目の付け所が違いますね。先生はやはり自然の中ですね。私なりの生き方もきっと自然界の中にあるのかなと思います。

    ReplyDelete