Friday, February 11, 2011

パリの晩餐会

昨夜は、義理の両親のお宅でのディナーに出席してきました。

ご招待いただいたのは彼是3週間前。聞いたときは開口一番に、「えぇーっ、断れないよね?その頃、出張とか入ってないの?」と聞いてしまって、夫の返答も、「僕も、仕事のスケジューリングいじってみたけど、ダメだ、パリにいるよ、その夜は。」と、似たような後ろ向きさでした。ベビーシッターが見つからない、という口実はどうだろう、とか、体調を崩したりしないか、とか、色々模索したけど、妥当な理由が見つからず、昨日が着てしまった・・・。

何故、ここまで行きたくなかったかというと、

①開始時間が遅い。8時半集合、テーブルに着くのは9時過ぎ。終わるのは12時前後、若い人、週末のディナーならもっと遅い。これがパリのディナーの普通の時間割りなのです。
わかっているのですが、チビ猿に振り回されるアラフォーカップルの私達には、辛い!
9時過ぎにはパジャマ姿で転寝しながらYoutubeが一日の終わりのお楽しみなのに、何が嬉しくて、ハイヒール履いて、ジャケット着て、ネクタイ締めているのか。

②堅苦しい!
義理の両親のお宅は、実にエレガントで素敵なのですが、サロンでシャンパンを頂きながら、定期的に薦められるおつまみを、「メルシー」「ノン・メルシー」と笑顔で断り、壁に掛かっている絵などにコメントし、集まった方と談笑するっていうのもね~。何を話すのがその方の興味があるところで、且つ失礼だったり、気を害しないかに気を配りながら、At the same time、ウィットに富んだジョークも混じえて、なんて考えるだけで、脳波が止まるのですよ。

テーブルにつくも、これまたディナーの常識らしいのですが、カップル、家族は引き離された席順になっている。そして合コンよろしく男女隣同士。隣には誰が来るのだろう、可哀相に、私なんかと何話したらいいのか、わからないでしょう、このおじ様方は、といつも気の毒になります。
昨日はまた、隣のムッシューが耳が遠い方で、唯でさえ下手な私のフランス語なのに、意思疎通にくたくたでした。とほほ。

お食事は給仕さんを雇って、古式ゆかしくサービスされるので、日本の嫁みたいに走り回る必要はないのですが、一方で気の使い方も難しく、「ここはお手伝いしてあげたい」と思っても、それがここのしきたりに合わないこともあるので、ぐっと我慢したり。

まぁ、そんな感じなので食欲もなく、飲みたい気分でもないのですが、たとえ、飲んで誤魔化そう、と思ったとしても、女性はサーブされる側、自らワインを頂戴、などとは決して言ってはいけない雰囲気です。
どうです、堅苦しいでしょう?

③堅苦しい其の二、服装編
まだ続きます。
自分の実家でのディナーなのに、出かける前、夫は何回シャツを替えたことでしょう。ネクタイ、何回結びなおしたことでしょう。そして、結婚式以来初めてではないでしょうか、メガネをはずし、コンタクトを着用してます。ドライ・アイで苦手なのに、すごい気合いの入れ方です。「緊張している?」と聞くと、「うん、どうしてかわからないけど、緊張している」ですって。自分の両親に会うのにねぇ。

私はというと、ジーンズだらけの貧しいワードローブの中で国賓向けのスーツを纏い、これまた国賓級の集いでしかつけない指輪をつけ、肩が凝るからあまりしない、カタール真珠のネックレスをして、まるで鎧でかためた武士状態。ヒールの靴、どこにしまったっけ、と探すのも一苦労でした。

どうしてここまで見栄張るか、というと、こうでもしないと、こわいんです。
なにがって、招待客らと「アンシャンテ(はじめまして)」の挨拶をするでしょ、そうするとすかさず女性軍は私の手や、首元や靴、服装をささっと検察するのですよ。その眼球の動きのすばやくも鋭いこと。おぉ~っ、値踏みされている!って、バーコード読み込まれているのってこんな感じ?思わず、「で、いくらですか、私」って聞きたくなるほど露骨なのです。
これはこのタイプの女性の習慣みたいですね。バーコード読み込みあっているの、良く目撃します。

④そして招待客層。
義理の両親のお宅のディナー、毎回何故私達を招くのだろうと思わざる得ないほど年齢層が高いのです。皆さん、とてもお優しい方で、いやな思いなどしたことありません。で、でも、共有するものが、共通の興味が少ないと、会話、大変です。私、というより先方はさぞかしお疲れになっていると思います。
「貴方が長男だから、そういうしきたりなの?」と夫に聞くと、必ずしもそうでもないらしいです。年寄り臭くなるのがいやだから、「若い」息ぶきを、ということなのでしょうか。


そんな夕べを過ごした今朝は、夫も私も大寝坊。今夜はピザか残り物でビールでも飲むぞ~!

3 comments:

  1. お疲れ様、お気の毒に。。。私はバッグを作りながらワインをすすり、ヨガパンツである。気楽気楽。

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  2. 晩餐会、という響きの華やかさ。すてきに笑って、シャンパンをすする・・でも実状は厳しいのですねぇ・・・私の人生では晩餐会に出席することはまずないだろうな、でもまっいいかって思えました。ありがと!

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  3. 大変な社交でしたね。気難かしい会も、お気楽な会もどちらも経験できるのはいいじゃないですか!私の知っている人の中で晩餐会にでるチャンスがある人はlazyさんぐらいです。これからも晩餐会のレポートお願いします。

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