これは、松尾芭蕉が詠んだ俳句。
学校で習ったときは何の印象も残さなかったのですが、その後二十年近く経ったビジネススクールで出会ったストラテジーの人気教授、Chan Kimが、同じようなことを仰ったので驚いたことがあります。芭蕉の歌など知らない人です。「もし、死の枕元で、夢を両腕一杯抱えたままで目を閉じることができたら本望だ」って。
何故、こんな俳句なんて思い出したのだろう、自分の意識の糸を辿っていくと、すみません、芭蕉からかなり遠のきます。
まず、今朝の日本のニュースに、「桑田佳祐、CD視聴会ライブにサプライズ演奏」というのを見つけました。桑田さんのラジオなどを聴いていても、ライブしたい、歌、歌いたい、新しい楽曲を皆に聴かせたい」という思いを強く感じます。死ぬかもしれなかったのが、こうして生きている、またいつ死ぬかわからない。そういう心境の中でしたいこと、桑田さんの場合は歌を歌いたい、ってことなのではないか、と思いました。
ふと思ったのは、先日のSoraさんのブルーノート・ナイトの書き込み。年老いた外国のミュージック・マン達が日本で興行しているのって、お金目的なのかなぁ、と思っていましたが、もしかしたら、それよりも、自分達の演奏を喜んで聞いてくれる人達の前で、パフォーマンスしたい、できる間にしておきたい、ってことなのかも、って。
そして、若くして亡くなった友人らのことを想いました。先日も、やはりビジネス・スクール時代の知人の訃報が届きました。健康そのものでスポーツマンだったあの彼が亡くなるなって、信じられない。いつも、明るく、希望に満ち満ちていた人なのに。どんな気持ちで目を閉じたのだろう。
で、わたし。死ぬ前にやっておきたいことって何だろうって思ったのですよ。
どこで死にたいか、と考えれば、今のパリのアパルトマンがいいな。もっと風光明媚な所も知っているし、日本への郷愁も持っているけれど、別にこだわりはありません。このアパートはごくごく普通のアパートだけど、ここの日差しの入り方や風通しが大好きなのだ、と気付きました。
やっておきたいこと・・・。歌うたいだったら歌を歌いたいでしょう。俳優だったら最後までステージに上がりたいのではないだろうか。作家なら最後の時までペンを持ちたいのでは。わたしは何かな。漠然とは見えているけど、もっと具体的には何だろう。
そんな今朝の連想でした。芭蕉、実際にはこの歌を詠んだあとに少しの間元気になって旅を続けたらしいです。
死ぬ前にやっておきたいことの一つは最近とても興味がある農場主になることです。少しずつ広さを広げ、将来は広大な農地を馬で回るなんてことを本当にしたいです。死に枕の時に、意識がもうろうとする中で、自分が農場で作物の出来を見て回っている夢を見ているなんて最高です。
ReplyDeleteたわわに実る黄金色の畑、を思い浮かべながら目を閉じる、豊かな人生の終焉って感じで素敵です!死=生ですものね。農場主、大変そうですががんばってください。
ReplyDelete私は非弱にも、虫と小動物が大の苦手ですが、Soraさんは大丈夫ですか?
虫も小動物も中腰も日照りも苦手です。農業組合の会合とか売り込みは得意なような気がします。私は農夫になりたいのではなく、農場主になりたいのです。目指す方向は資本家の方です。
ReplyDeleteなるほどなるほど、本格的にスカーレット・オハラですね!乗馬は必須なのでしょうか。
ReplyDelete資本家だけど現場を忘れない、そうハンズオンの投資家なのです。だから乗馬は必須ですし、もっと言えば乗馬のブーツが重要なのです。
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