今日のパリは肌寒い。そんな中、午前中はパリ・マラソンで目の前の大通りに応援する人々の拍手が絶えなかった。
私は花粉を締め出すべく、窓を閉め、友人から紹介された「生物と無生物のあいだ」という、生物学者の福岡伸一氏が書いた本を読んで一日を終えようとしている。
思ったより、専門的だったけど、DNAとか、遺伝子工学など、言葉では知っていることが、身体と、生命とつながったような気がする。あんなミクロなものが、どうして私のこの巨大な身体になるのか、やっとわかったような、うーん、でも怪しいかな。
それでも生命とは何か、というのはわかった。細胞は常に動いていて、変化しているのね、私たちは。
そんな動的均衡状態の生命の許容性、柔軟性、繊細さなどをきれいな文章で説明されているのを読むと、お腹の中で小さな米粒のような姿で超音波写真で映し出された長男を思い出したり、二人目を流産したときの、心音を聞くことのなかったあの子のことを思い出したり・・・。生命の神秘は哀しく美しい。
また、時間軸の中で動的均衡活動(細胞は常にたんぱく質を作っては排出する、そのようなことだと思うのですが)が続けられる、人(生物)は、常に変化していて、従って、「あのひと時」は戻ってこない、二度と同じ状態をプレイバックできない、というのも、胸が締め付けられる。
時間軸に逆らうことができない、とあそこまで証明されると、先日友人とBotoxについて情報交換したこともいと虚し。今日は素顔で過ごそうと思う。
あー、そういう内容の本なんですね。私も結構、生命についての科学的分析好きです。草でも、果物でも、放置したものがカラカラに干からびた姿を見ては、物思いに耽ってしまうのは私だけでしょうか。(だけかな、やっぱり、そんな人)
ReplyDeletebotox類、警戒してしまいます。注入する人の勇気はすごいと思う。
では、今度この本をお貸ししますね。科学的なのに美しい本でした。
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