Wednesday, January 26, 2011

スパイスの王様、胡椒について

先週インドシナ半島のタイ・ラオス・カンボジアの3国に行ってきた。まずは羽田から全日空機でバンコクへ入った。そうそう、最近羽田から国際線が飛ぶようになり、家から30分程度で飛行場に行けるようになったので格段に便利になったしお金も掛からなくなったので嬉しい。バンコクでは現地の有力農家の方の胡椒農園を見せてもらった。綺麗に管理された2ヘクタール程の農園に整然と胡椒の木が植えられていて美しい胡椒の実をつけていた。女主人はブランド物のサングラスをかけて愛想もよくランチまでご馳走して、紹介してくれた篠田さんによれば、相当なお金持ちらしい。家は金ぴかだそうだ。胡椒は相当儲かるのだろうか。。胡椒の歴史は古く紀元前にインドで栽培されていたとされ中世の欧州では防腐剤として珍重され現金代わりに使う地域もあったとのこと。マルコポーロが当方見聞録でインドシナを産地として紹介し、大航海時代の幕あけに繋がったとの説もある。去年カンボジアのカンポートという地域にある胡椒農場を訪ねた時から、どういうわけか私も胡椒の魅力に取りつかれてしまった。2.5メートル程の胡椒の木に5ミリ程の胡椒の実がぶどうの房のように沢山実を付けるのだ。未成熟な実を摘み取って乾燥させると黒胡椒、熟した実の皮をとって乾燥させると白胡椒となるらしい。この太陽が降り注ぐインドシナの地で実った胡椒が、ヨーロッパやアメリカや日本の食卓で世界の料理にスパイスとして使われ、かつてこの胡椒に大金をはたいて買い求めた王や貴族がいて、商機を求めて冒険家や商人が大航海をしたなんて思うとロマンチックである。こんな歴史を持つ胡椒を私もいつか、この暑いインドシナの地で自分の農場で栽培できたらいいと思う。「風とともに去りぬ」みたいに、プランテーションの女主人になるのも悪くない。あの話は、男に見捨てられるけど力強く生きて行く話だから、その部分は好ましくない話だけど、馬に乗って広大な農場を歩きまわるというのは私の理想の姿である。日本の黒胡椒の輸入価格は1トンあたり6700ドル前後で、この2年間で2倍に上昇した。この値動きの激しさも胡椒の魅力の一つかもしれない。

1 comment:

  1. お帰りなさいませ!そして面白いです、農場の話。胡椒、ロマンあります。お会いしたことないですが、馬に乗って広大な農場をギャロップされている姿が、シルエットとして想像できます。素敵ですよ~。スカーレット・オハラでしたっけ、子供のころ、ずっと「風と共に来たりぬ」と勘違いしていたタイトル。あの人は力強いから捨てられたのではなく、性格が悪いからだ、と思ったのも勘違いでしょうか。

    リスク嫌いの臆病者の私は、農業映画といえば、「Out of Africa」のメリル・ストリープのバカ夫が愚かにも、標高高すぎる土地でコーヒー豆栽培に投資し、失敗して終わる、彼女は梅毒も移され、一文無しにされ、デンマークに去る、という悲惨な話が頭によぎってしまいます。ロバートレッドフォードも死んじゃうし。
    でもあのストーリーは実話らしいですね。そして、あんな痛々しい話を小説化できたということは、作者は、きっと後悔などしていないんだろうなぁ。

    どちらの映画にも共通しているのは、農場経営は女の方が向いている?Soraさんも、金ぴかの家に住んでください。将来、小作人として小猿たちを提供します。

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