Tuesday, October 12, 2010

野生の王国

我が家には野生の動物が頻繁に往来する。ゴミの缶を外に置くと夜中にたぬき(というのかRacoon)が来てはふたを開けて荒らして行く。今日の午後は庭でごそごそしている動物をチャーリーが追い出し、いつもはコアラのように転寝をする犬とは思えぬ速さについていけず遅ればせながら見に行くと鹿が2頭走り去る。最後は静止状態から垂直に飛び上がり、なぜできるのか不思議ながら、空中で平行移動をして庭から出て行く。朝は窓をあけると、アシカが眼下でほえてみたり、時折恐竜時代の名残を彷彿させるペリカンが魚をさがして飛行する。そして何故かこの借家には蜘蛛がいっぱいいる。毎朝起きると蜘蛛の巣がベランダ中に張られている。急にクリーンとかグリーンに目覚めたわけではないが、地元のごみ回収の会社が生ごみを庭の草木のごみと一緒に持って行っては有機肥料にしてくれるというので、まめにごみを分別してみたり、せっかくの太陽光を使ってみようと物干し台をインターネットで注文して配達を待つ間、バルコニーの椅子で洗濯物を干す。アメリカの高級住宅地では洗濯物を外に干すのは景観を壊すので禁止されているらしい。わが村も例に漏れず、前庭にはほしてはいけないらしい。でも裏庭とかバルコニーに干すのは許容されるようで、これからは干してみようとおもいたつ。庭のレモンの木にレモンがいっぱい実り、種からうえたしそ、シラントロ、バジルがすくすくと育っている。玄関先にはブーゲンビリアやジャスミンが咲き乱れ、東京やパリ、ニューヨークでは経験できない野生の美しさがここにはあることに感謝する。最近は外に行ってクリーンテク関係の人に会う以外は、日焼け止めにアイライナーくらいしか化粧をせず、Target(という安いものを売る店)で購入した14歳児用のジーンズと、母が妹に買った草履が小さすぎたために私がもらったものをはいてぺたぺたと家とプールを往復したり、犬と丘を散歩したり、図書館で自己改善やどうやったらPsychicになれるのかという本を借りたついでに子供らを自転車ごと家につれて帰ったりという、書いていてとても牧歌的に聞こえる生活をしている。先日中国街に行ったときに夫が買ったアヒルはあたまも脚も全部ついているので今晩の料理は辞退してこのブログに書いている。昔東京で新婚生活をしていたころ、近くのお肉屋さんに注文して配達をしてもらったとりにも脚がついてきて(ひづめつき)、大ショックで悲鳴をあげたのを思い出す。当時の夫には散々馬鹿にされたような気がする。あれから20年たつが、今の夫もこどもっぽい。拳法の悲鳴を上げては包丁を振り下ろし、娘たちに「馬鹿みたい。」とか「子供じみている」と批判されながらアヒルを調理している。そんな現場にはいたくないので、さっさと机に向かう。野生の王国には(自称)ターザンがつきものなのだろう。

2 comments:

  1. あの草履は浅草ほうずき市で購入したらしいよ。可愛いよね、和風なもの。昔は変な東洋趣味を持っている人しか取り入れていなかった和風なものも、今はファンキー、もしくはキッチュ、そして時折シックに使いこなしている人がいて、時代はグローバルになりつつあるんだな、と思ったりしています。

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  2. しかも蒸れないし、しだいに足の形になじんできていて、畳なので気持ちがいい。

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