Monday, November 29, 2010

人生は50歳から

今日近所の雑司ヶ谷に新しく出来たタンゴバーに行ってきた。タンゴが好きなわけではなく、昔働いていた証券会社のセールスのヘッドをやっていたおじさんが、一念発起して、自分の生まれ育った築70年の日本家屋を、その趣を残した形でバーに改造し、しゃれたタンゴバーのおやじになったというのを友達から聞いたので、遊びに行ったのだ。そのおじさん、とてもタンゴなんていう雰囲気の人ではなかったはずだが、いつか念願のタンゴバーを開くために若い頃から密かに計画を立て、タンゴ習ったり料理やらレストラン経営の勉強をしていたらしい。行ってびっくり。そのおじさんの楽しそうなこと。セールスのヘッドだった頃の意地悪で年中不満だらけな表情は消え去り、タンゴを愛するよきおっさんに変身していた。おまけに、彼が「つれあい」と呼ぶ素敵な女性もバーを手伝っている。お店が終わったら何と二人でタンゴを踊るらしい!二人でタンゴ!?気持ちわる~と昔の彼に対してなら、即座に思ったところだが、今日の彼には、「へぇ、タンゴ踊るんですか?素敵ですねぇ」と素直に言ってしまった。「人生は50歳からよ」とにっこりしながら言われた。本当に50歳からが正念場なのかどうかわわからないけれど、そんな風に言い飛ばせるなら、それはそれで羨ましい。

3 comments:

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  2. 私は、一緒に働いていたときは悪魔と思っていた人が、退職してしばらくぶりにあったら、色々苦労を積まれたようで天使のようになっていたこと、ありました。こちらとしては戸惑いました。
    元上司、打ちぶれて同情せざる負えない姿となるより、タンゴでも踊っていてもらった方がいいかもしれません。

    人生は50から、50過ぎた竹内まりやがそんな歌を歌っていたような。
    孔子は40で不惑、50で天命を知る。元上司の天命はタンゴだったのでしょうか。

    先日友人に、「誰々は50過ぎて花開いた」とある著名人の生涯について話していたら、すかさず、「じゃ、私もこれから花開くってこと、ありね」と遮られました。その著名人と友人は、全く相関性のない職業、タイプなのに。その超ポジティブな受け取り方に感銘を受けた私。

    平均寿命が延びた昨今、確かに「人生五十から」かもしれない。そう、思い込むことにします。

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  3. 昔大学生のころにアルバイトをしていた先のおじさんに「40歳で引退するの。」と断言して笑われたけど、笑われるだけのことはあると思う。そのおじさんは5年ほど前に会ったけど、素敵なおじさんのまま、朗らかに年取っていた。家庭菜園が楽しみだといっていた。

    元上司は60で離婚し、バイクを乗り回し、スキーに行って複雑骨折をしたおりに、娘二人、前妻の誰も迎えに行かず、同僚がヨーロッパから飛びミニバンで迎えにいった。悲しい人生のような気がする。

    生き様次第で楽しい50歳+かどうかが決まるのかもしれない。

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