第一回目はいつだったのか、何について書いたのかも覚えていませんが、行きます。
この一週間はフランス的雑事に追われ、ちょっと疲れた~。
ま、それでも、木曜日の夕方現在、電気はついたし、水漏れは直ったし、滞在許可証は取れたし、家族皆健康に過ごしているので、よしとしています。
さてさて、私のストレス解消法は何といっても読書。最近読んだのは・・・・
20世紀少年、現在16巻まで。柔ちゃんを書いた浦沢直樹の漫画です。日本に帰ったときに、某Biscoさんに勧めていただきました。これ、滅茶苦茶面白い。ストレスも疲れもぶっ飛びます。
腕白坊主だった頃、秘密基地で悪友らと書いた「予言の書」、世界滅亡とそれを救うメシアという筋書きなのですが、それが現実に起きて、いまやコンビ二の店長をしているケンヂが立ち上がる、という、大人の子供心をくすぐる、センチメンタルながら本格サスペンスという盛り沢山な内容です。こういう、スピード感がキーのストーリーには、漫画ってぴったりですね~。
あぁ、早く続きが読みたい。
レディー・ジョーカー
久々に読んだ高村薫。何かと公安と左翼、右翼が背景に書かれる彼女の本、今回も絡んできます。一言、ブラボーです。いやいや、読み応えあります。プロットも複雑ながら良く書けている。こういう作家がいる、ということに希望を感じます。
そして映画化もされたのですね。こういう秀作が映画化という形などで、評価されているのが嬉しいです。
筋は「BOOK」データベースより借ります。
人質は350万キロリットルのビールだ―業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。
・・・と上手にまとめること。
この高村さん、お会いする機会などないでしょうが、例えあったとしても、ちょっとこわい。厳しそうな人、という印象を受けます。甘ちゃんの私など、ばっさりと斬り捨てられそう。そして彼女に何か聞いてみたいこと、思い浮かびません。それくらい、彼女の思想、価値観が本に現れている。
長いお休みが取れたときなどに読まれることをお勧めします。照り柿の続編的小説ですから、計何文字か、広辞苑よりは少ないと思いますが大作です。
西の魔女が死んだ
筋はまたまた、「BOOK」データベースより
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。
梨木香歩さんという、初めて読む作家です。可愛い話だけれど、どうしてこれが135万部のベストセラーなのか。そういった意味で勉強になります。今夜は同作家の「裏庭」を読み始める予定。
「パリの女は産んでいる」
中島さおりという方のエッセー/ルポルタージュです。
最初はタイトルに引いてしまったのですが、読み出したら止まりませんでした。筆力があるって、こういうことなのでしょうね。少子化が進む先進国の中で、唯一多産化傾向にあるフランスについて、主婦的視線から分析されています。少子化ということを抜きにしても、「フランスの毎日を覗く」的な面白みもあるかと。
よくおしゃべりするオーストラリア人の友人は、フランス式子育てに批判的です。「そりゃ産むわよ、だって産んだ後は他人任せ、政府の引いたシステム任せだもの。そしてバカンスには子供を置いて、大人だけで、でしょ。あれじゃ、孤児と変わらないと思うこともあるわ。本人は産む事で存在意識を持てるしね。」と辛辣です。
まぁ、それでも子は育つわけで、現代日本でよく聞く、下手に成長し切れていない親に洗脳されて育てられるよりいいのかな、とも思うし。ともかく、そんなことを考えさせられる本でした。
後は何読んだっけなぁ。もっとあったのですが、とりあえず。
先ほどの高村薫氏は、デジタル化、ビジュアル化、ゲーム化、この行く先には本はない、消えるであろう、と予言されています。
本当かなぁ、本を読む喜びって、一度知ったら止められないものじゃないのかしら。自分の想像力次第で、幾らでも登場人物、設定をカスタマイズできるわけだし。
買う買わない、とまだ電子ブック体験していない拙宅。これも賛否両論あるようで。でも紙か、電子か、チョイスがあるのはいいですよね。
進化する時代に、流されることなく、しなやかに対応してきたいものです。
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