漫画「大奥」を借りてきました。まだ第一巻。これ、面白い!
大奥といっても、何と男女逆転の設定です。
男人口が激減してしまった江戸中期、将軍職も女です。世間では男は珍重され、女はお金を払って寝てもらう、力仕事、いや労働力は女が担い、男はイコール子種だから、って大切にされている、そんな世の中です。そして将軍なるオンナ上様は、男性800人ほどの大奥を持っている。そこで蠢く人間模様、そんな話です。
他の価値観は変えずに、男女だけ入れ替わった江戸時代は大奥。一見、ひどい話に思えるけれど、実際、この時代の女は子孫を残すための通過点であり、男に頼らざる負えない、運命の翻弄されざる負えない生き物とみなされていたわけで、現実は漫画より奇なり。
漫画冒頭に、「貧しい女は夫をもらえないから、「男」郎屋に買いに行って子種を植えてもらう。お金を払ってまででも、子供が、生き甲斐が欲しいから」とありました。
ふと先日読んだ、野田聖子さんのご懐妊ニュースを思い出します。
今の世の中、江戸時代より人生哲学も進化(?)しているから、「子供イコール生き甲斐」とは言えない、言っちゃいけない風潮がある。それでも野田さんは卵子をもらって人工懐妊した。
この件については賛否両論でしょう。子供って何だろ、子孫ってなんだろ。何で欲しいのだろう。
私も分からない。自分が其の立場にいたら同じことをしたでしょうか。
・・・Back to 漫画、大奥。
男が女と入れ替わっても、大奥は、暗く、じめじめとするという仮定が、「絶対そう!」と思いました。女だからじめじめしているわけではなく、人間じめじめした環境におかれると、じめじめっとクラ~くなるだけ。
悔しいかな現在も引き継がれている、「女はじめじめ」という認識が、女の性質的なものではなく、環境的なものというのが肯定されて、すっきり、すがすがしい「まんが大奥」です。
最後に、漫画版ではなく、本当の大奥は女の悲しみということで、久々にサザンを付けます。
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