Saturday, December 4, 2010

パリ便り

今朝も雪が降っています。風に漂うがごとく舞うごとく。今日は積もるかもしれませんね。
それにしても今週は寒かった!気温計は0度付近を微動するだけ。

でも慣れると大丈夫なもので、「冬のパリはやっぱりきれい」と思っていると、5歳の子猿も「パリは冬が一番」と言うので驚きました。きっと彼の場合は冬=クリスマスだからでしょう。

さて、師走に入り、なんだかせわしない一週間が過ぎました。
昨日は、高校時代からの友人で、パリで博士課程を云年間やっていたのが、ついに博士号取得!その歴史を知っているものとして感無量でした。
そして、口頭試問というものを初めて見ました。2時間位の質疑応答のあと、陪審員が退席し、協議すること5分、戻ってきて「おめでとう」っていう流れで、その後みんなでシャンパンでのどを潤すというところはフランス式なのでしょうか。

フランス式といえば、今週はフランス的なお受験も経験(?)しました。
子猿たちの幼稚園、公立なのに結構遠い。それを来年度から近場の学校に移すべく、私立の学校に「出願」していました。フランスに私立は、費用・敷居などは、日本や諸外国に比べるとそんなに高くないのですよ。
それでも・・・
「セレクションがあって、根回しが肝心よ」「ミッション系なら、教会に足繁く通って、神父から推薦状を書いてもらった方がいい」「私の叔母がその方面強いから紹介状を書いてもらいなさい」などなど、色々言われました。でも、怠け象な夫婦、ただ出願書をダウンロードして、出願料一家族30ユーロというアバウト料金の小切手を添えて投函したのが10月末。
で、早速面接の連絡があったので、(それも親だけ)、一時面接ってやつね、このあと、子供を見て、合否がわかるのは春ごろなのかしら、なんて思いながら、学校に出かけたのが木曜日。

ちなみに校舎はお城みたいなんですよ~。きっと、市の持つ文化遺産を学校にしているのでしょう。
前述の、友人博士がソルボンヌで勉強していた頃、もぐりで参加したことがあります。二十年近く前の話です。講堂での授業だから大丈夫っていわれたけど、「えー、部外者ばれちゃうよ」って、母校の西講堂と呼ばれていた四角い部屋をイメージしつつ侵入。でもそこは、アンフィ・シアターに天井近くはフレスコ画の広大さ、すばらしさで圧倒されました。
フランスってリッチだなぁ、と思う瞬間です。

さて、面接。校長先生が学校の方針について説明してくださいます。時折質問を促されるので、聞いてみる。
Q
「体育については何か特別なことをしていますか?」と夫。できれば学校で柔道を教えてもらいたいのです。放課後、道場に連れて行くのが面倒だから。
A
「はい、色々なチョイスがありましてね・・・」
Q
「音楽については?」と私。ピアノ教室に連れて行くのが面倒なので。
A
「音楽、当校の弱点でして・・・」まぁ、正直なこと。
・・・と質問されるのではなく、するだけ。面接って反対かと思っていた。

そして、20~30分後に、
「では、まぁ、後で何か質問が出てきたらいつでも連絡ください。こちらが入学に伴う必要書類です。」
と茶封筒を二枚渡されました。
「えっ、Are we in?」と夫に目で聞くと、「そうみたい」とうなずく。
嬉しいけど、拍子抜けなお受験でした。

・・・とだらだら書いていたけど、もう11時半。さっき朝ごはんだったのに、もう「お腹が空いた」コールってどういうこと?
我が至福の時は強制終了となりました。
皆さん、良い週末をお過ごしください!!

4 comments:

  1. 初めまして。小林と申します。
    どんな些細なことでも構いませんので、フランスの柔道事情を教えていただきたいのです。
    フランス、イギリス、ドイツ、カナダ、アメリカ、オーストラリアの柔道連盟に問い合わせましたら、18歳以下の柔道での死亡事故はゼロと言われました。
    しかし日本ではこの27年間に110人の子ども達が柔道事故で命を落としています。これは学校の中だけの死者数です。
    今年7月には4人の子どもが亡くなりました。
    私の息子は奇跡的に助かりましたが、脳に重度の障害を残しました。
    私はなぜ日本の子ども達だけがこんなにたくさん死ななければならないのか原因を調べて、政府や柔道連盟に提言し、これ以上柔道で子ども達が死なないように活動しています。
    フランスでの柔道環境や練習方法など、何でもご存知のことを教えて下さい。
    「全国柔道事故被害者の会」で検索していただけると私達のWEBがあり、日本の柔道事故のことがおわかりいただけると思います。WEBから私に連絡できるようになっています。
    日本の子ども達を無駄な死から助けてください。

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  2. 小林様、
    被害者の会のサイトを見せていただきました。痛ましい統計に驚いています。ささっと、フランスの柔道協会http://www.ffjudo.com/ffj を見ましたが、セーフティ・ポリシーのようなものは見つかりません。

    うちのコは5歳で、プレ・柔道というクラスにいます。なので幼児向けのプログラムですのであまり参考にならないかもしれません。
    まず、道場ですが、畳ではなくk、固めのマットが敷かれています。これは畳と同じか、もっと硬いかもしれません。プラスチックなので、メンテナンスが楽なのでしょう。

    一日目に習ったのは、型をかけられて「もう駄目」と思ったら畳を二回たたく、というルールを習い、次は後ろに倒されたときの倒れ方を習っていました。その後は前に転がるのを習って、あとは基礎の動きを習う。一回1時間です。

    フランスで柔道を習う子は、やんちゃな子供か、内向的な子供。大多数が力あり余っているやんちゃタイプなので先生は苦労されています。いうこと聞かない子にはフランスには珍しく体罰を与えています。が、竹刀で軽くたたくくらいです。

    このクラスには白帯から緑帯まで、5歳から10歳くらいまでの子供が一緒に稽古しています。

    上級になるとどうなるのかはちょっとわかりません。以前、私自身空手を習っていましたが、先生が温和なこともあり、和やか、静かに稽古していただきました。いわゆる、スパルタ的な道場は少ないような気がします。

    今後もこの関連情報を入手したら、会のサイトに連絡いたしますね。
    こんな事故が消えることを祈っております。

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  3. 柔道は国技みたいなところがあるんでしょうね、日本は。うちの次男はラグビーを一年高校で試しましたが、脳震盪やら脚の怪我を経験し,無理やりやめさせました。ラグビーはヘルメットとパッディングのないアメフトといわれていますが、最近ここアメリカの高校生のアメフト選手を対象にした医学調査では、とても脳への悪影響が大きいという結果がでて、将来の練習に改善を必要とするそうです。スポーツ根性などと古びた体育系的なことは言わない方がいい気がします。

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  4. ご丁寧なお返事をありがとうございます。
    何度かお返事にチャレンジしていたのですが、なぜか上手く返せなくて失礼をいたしました。
    どんな些細な情報でも、集めれば必ず有益な情報に変化いたします。ありがとうございました。
    2012年から日本中の中学校で武道が必修となり、各学校が柔道剣道相撲の中から1種目を選択し、生徒達は全員自分の学校が選択したものを必修しなければなりません。
    現在70%以上の学校が柔道を選ぶと調査報告が出ています。
    今ですらこれほどの死者を出しているというのに、2012年からの必修化を私は非常に恐れています。
    jubilancerさま、アメリカの情報をありがとうございます。
    アメリカのアメフトやラグビーの安全システムも調べました。
    脳震盪は確かに多いですが、脳震盪の時点での対応が日本より数段どころではなく進んでいるので、アメリカの死亡率は確実に下がっています。
    日本では脳震盪は非常に軽く見られていて(と言うより無視されていて)、そのために命まで失う大きな事故につながっています。
    精神論や根性論で子ども達が健全に育つならよいのですが、逆に命を次々と失っていることを日本の指導者の皆様が気づいて下さるように頑張っています。
    「最近の調査」というのがいつの事だとか、どこかにそれに関した文献などをご存知でしたら、全国柔道事故被害者の会のWEBにある連絡メールでお知らせいただければうれしいです。
    深い感謝のうちに。

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