Friday, February 12, 2010

人の顔

バスで時折乗り合わせる女性がいるのだが、その人の顔が忘れられない。
美しいのもそうだけど、そんな人は山ほどいる。私が惹かれる理由はなんとも憂いのある顔だからなのだと思う。物静かで、清潔で、愛らしいが媚びた所がなく、悲哀もあり、同時に満ち足りた幸福も感じさせる女性(ひと)なのだ。話したことはないので、ちょっと見ただけでそう思っているのだが、そんなストーリー性のある顔を持つ人は少ないだろう。

その昔、NYの銀行で働いていたとき、バックオフィスにいたベトナム人の女の子の笑顔は違う意味で好きだった。女の子、じつは二児の母でりっぱな女性なのだが、その笑顔は子供が楽しくってしょうがないときにする、あれで、まさに「破顔」とはあのこと!それを見ているだけでこちらも楽しくなるような、ベトナムの太陽そのものの笑顔であった。

日本の女優さんでは、財前直美さんという方の顔も好きである。正直いって昔は興味なかったタイプであったが、「退屈」とまで思った顔だったが、近年、お得意Youtubeで竹内まりやのCMに出ているのをみて惚れてしまった。確か小生の小説にもあの人をイメージに書いたのがあったと思う。

手前味噌ながら、我が長猿の横顔も好きである。時折見せる、遠いところをみているような、何か一点を見ているような静かな表情(おそらく何も考えていない)、まだ青みが残っている目がすーっとクールな感じで、おでこから鼻、小さなあごに繋がるカーブがイノセントで、井上靖の「シリア沙漠の少年」という詩を思い起こしたりする。

・・・と、折角自分の世界に入っていたのに、うわさの子猿が起きてきてしまった!皆さん、良い週末を!

2 comments:

  1. 長猿さんの横顔の説明を読みながら、私も何度も拝見したあの表情を鮮明に思い出しました。はい、まさに、とっても純粋で、クールで、まさに「美少年の横顔」でした。

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  2. そんなお優しい・・・ただのジャガイモなのですが、親が誉めなくて誰が誉めるってものだから。幼児の透明さなんて、刻々と色んな色に染められてゆくのでしょうね。

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