Monday, November 23, 2009

細雪を読んで

子猿の日本語教室にはちょっとした図書室がある。そこで先日、細雪を借り読んでいる。
谷崎といえば、海外では「ナオミ」という名で知られている「痴人の愛」が有名だが、細雪の方はもっといいと思う。こういう、はんなりとした、叙情的な、情景的なサガは翻訳するの、難しいことだろう。
兎に角、美しくって、可笑しくって、夢のようであって、超現実的な会話や時代が懐かしくって、せつなくって、いい、兎に角いい。
その昔読みかけて、全然ページが進まなかったのが、今はこんなに気持ちにフィットするなんて、私も成長したのでしょうか。歳を取るのもいいものです。

2 comments:

  1. 今日の更新、とっても素敵な文面だと思いました。読んでいてなんだか心かふっと穏やかになります。

    豚インフルの影響で今週いっぱい幼稚園がお休みとなってしまいました。持て余すちびっ子たちと図書館にでも、と思っていたので私もこちらの季節にピッタリのその一冊、読んでみようかしら。

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  2. ここぞさん、いつも優しいコメントを有難うございます。本当に励みになります。

    そうそう、毎日、ここぞさんから頂いた皮むきと包丁使って、その度に感謝の気持ちで一杯です。良く切れるし、料理していても爽快です。

    豚インフル、日本でも予防接種してもらえるのでしょうか。ちびっ子さんたち、日本に帰ってからもお元気そうで良かったですね。

    細雪は日本的な背景が、否定するでもなく、肯定するでもなく、どこか冷めた目で書かれていて、読んでいて疲れないし、美しくって、いいと思いますよ~。お勧めの本がありましたら教えてくださいね。

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