この週末は待降節(Avent,アドベント)と言うことだったので、張り切ってクリスマス・ツリーを買い、Creche(これはキリスト降誕と言うらしい)という、イエス様が厩で生まれる様子を小さな模型で表すのを飾り(子猿らが誤解して、恐竜や亀のおもちゃを厩に入れてしまうので、見ていないときに取り除いた)Avent Calendrierという、明日からイブまで、扉を一つずつ開くと小さなお菓子が出てきたりする暦を飾ったり、普段サボり勝ちなミサに行ったり、これでもか、と言うくらいクリスマス尽くしの日曜日であった。
フランスは子供が多いし、キリスト教徒が多し、皆そうするのか、と思ったら、お祭り好きは我が家だけのようである。クリスマス・ツリーを乳母車に乗せて運んでいると、すれ違う人は「あら、もうツリー!」と驚いていて、それでまた、ちょっと得意になるオメデタイ私なのであった。
それにしても、明日からは12月なんて、誰が信じられるだろう。この一年は前半を蜃気楼の国、カタールで過ごし、後半は美しくも気だるいパリに移ったので、早かったような、でもカタールが遠い昔のことだったような、不思議な感覚なのである。
さて、漸く「細雪」を読み終わった。つくづくと思ったことは、谷崎潤一郎は人生を楽しんだ口だろうなぁ、ということ。Wikiを見ると、そこら辺、何ともいえない生涯だったようだが、女の本性をあんなに優しく表現できるということは、あんまり酷い目に会っていないから書けるような、そして、食べ物の描写の上手さは食いしん坊ならではだろうし。それら以外に関しても、最初から最後まで、彼の美への敬意を感じる本であった。
そして、この本を読んでのLazy ElephantとしてのTake awayは、怠けずに、貪欲に毎日を楽しもう、美を追うことを諦めないようにしよう、と言ったところです。
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