昨日の夕方は飛行機で出張に出る夫の「旅たち前症候群」に付き合わされた。
以前も書いたかもしれないが、彼は飛行機恐怖症気味で、ホテル嫌いなのだ。出発前に落ち込み方ったら、ちょっと気の毒なくらいである。症状は家を出る6時間前くらいから始まるのだが、あと30分で車がくる、という頃には涙を流さんばかり。そして昨日は日曜日だったのもいけなかった。彼は子供の頃から学校の寮に入れられ、週末だけは家に帰ってくる、という生活だった。そして、日曜日の夕方は、家族と別れ、ドナドナドーナ♪とスクール・バスに揺られて寮に戻る。そんな家なき子したトラウマが感傷的な状態を更に盛り上げてしまったのである。
斯く言う私も、以前スチュワーデスとして働いていた頃は似たような心情に陥っていた。当時は悩めるアラウンド25、未来が不透明なことに耐えられず、独りでいることとは絶望だと思い、一人飛行機に乗って外国に行くことが、宿命のように重く感じられ・・・と、兎に角、フライト前日は深ーく、暗ーく落ち込んだものだ。
今は、というと、一人シャンパンをすすりつつ、静かに本を読んだりする、そんなフライトは夢のまた夢なのだ。
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