先日、転職をする女友達と銀座のイタリアンで食事をした。彼女とは仕事上のお付き合いが始まりだが、同年代ということもあり、普段から政治の話、美味しいレストランの話、最近観た映画の話など、身の周りで起きていることについて、いろいろお互いの意見や感想を話すことが多い。今回は、彼女が転職のあいさつということで誘ってもらった形だ。
食事をしたイタリアンのお店はこじんまりしてなかなかいい雰囲気だったが、結局客は僕らを含めて2組4人だけだった。アラカルトで頼んだ料理はそこそこ美味しくて、メインの子羊のステーキもかなりの大盛り!ワインを何杯か飲んで、最後にグラッパという強い食後酒を飲んで精算をした。料金はちょっと高めで、空席が多い理由もなんとなく納得。帰りにシェフが見送ってくれたたものの、よく考えてみると、お店の人はホール担当の男性とそのシェフの2人だけだったような気がする。この店は、このままでいいのか?
前置きが長くなったが、今回の本題はこれからだ。お店を出た後、なんとなく物足りない気がして、結局彼女の知り合いがマスターをしているカラオケに行くことになった。その店のセールスポイントは2つある。1つは8年くらい前に脱サラしたという個性的なマスターだ。『俺が好きでやっている店だから、嫌な客は来てくれなくてもいい』という雰囲気を醸し出しているのだが、話をしている時の目の奥がとても優しい。言葉ではうまく言えないけれども、簡単に言うと僕の好きなタイプの人間だ。
2つめの売りは、ステージに客やマスターが勝手に演奏してもいいように楽器が置いてあり、お店にいるいくつかのグループが、音楽を通して心を通じ合わせることができることだ。例えば、あるグループの誰かのカラオケ曲が流れると、別のグループの誰かが、おもむろにドラムでリズムを取り始めたり、キーボードで演奏してくれたりする。もちろん、お互いのグループのムードを壊さないように...そうすることで、自然と『今日は楽しくやりましょう!』という雰囲気が共有され、純粋にカラオケというか音楽が楽しめるという訳だ。
実際に、僕がクイーンの「ボヘミアン ラプソティ」を入れると、ドラムとキーボードにサポートされ、おまけにコーラスまでつけてくれて、とても楽しい気分になった。その後も、井上陽水の「氷の世界」、RCサクセションの「雨あがりの夜空に」などを熱唱させてもらった(ちなみに、選曲が昔なつかしの曲ばかりだが、最近の曲も結構歌えることを付け加えておく!)。最後に、みんなで「We are the World」をマイクを回しながら歌ったのだが、曲の中で最も盛り上がるブルース スプリングスティーンのパートになると、マスターと常連客がマイクを取り合いながら歌っていた。なんとも微笑ましい光景だった。
最近の若者は(こういう言い方はアテネの時代からあるらしいが^^)、カラオケボックスで自分の仲間うちだけでのカラオケには慣れているかもしれないが、このカラオケ店のような経験はあまりないはずだ。これって、今の日本に通じるところがあるのではないかと感じながら、古き良きニッポンを思い出し小さな幸せに浸った夜であった。
歌声喫茶の経験はありませんが、飛び入りで勝手に参加OKのカラオケ、魅力的です。お互いのムードを壊さないでという心遣いができるところがいいのですね。ボヘミアン ラプソディを歌えるとはかなりな腕前とお見受けしました。
ReplyDeleteやはり自分が10,20代だった頃の思い出は、かけがえのないものですよねー。”最近の若者は”とはあまり言いたくないけれど、どの世代の人々もそう思いつつ、自分の時代が一番楽しかったと思ってるのでしょうね。
ReplyDelete歌声喫茶はさすがに僕も経験がありませんよ(^-^)/ところで、昨日テレビを観ていたら、最近は渋谷や恵比寿で、小規模の飲食店が連なった『横丁』がブームなんだそうです。客層は20代が中心で平均で30歳くらいとのことでした。彼らは(といっても、女性客もかなり多い)、安くて旨いからという理由の他に、ふれあいを求めて、一人でいるのが寂しいから、という理由で来ている人がほとんどで、むしろ自分が若い頃よりも群れたい!という衝動が強いのかもしれないと思いました。いろいろ考えると楽しいですが、改めてまだまだ知らないことが多いことに気付かされます。
ReplyDelete私も生演奏と一緒に歌える参加型、絶叫型のカラオケ大好きです。といっても皆と群れてカラオケに行って夜中まで大騒ぎをしていたのはもう10年以上も昔のことで、とても懐かしくいい時代だったと思います。最近はちっとも行く機会がなくなり残念でした。私もボヘミアン・ラプソディを皆で合唱、絶叫したいです。。。
ReplyDeleteすみません、上の私のコメントの語尾が変な所があります。夜中の2時に書いたので勘弁してください。。。。
ReplyDeleteそういうカラオケがあるとは知りませんでした。ギターの練習をしなくては。
ReplyDeleteあまりカラオケの経験ありませんが、カラオケで友人の意外な個性・才能を発見したことがあります。あとで聞いたらバンドもやっているセミプロだったのですが、驚くやら感動するやらでした。