Tuesday, May 24, 2011
9年会
御年77歳になられるビジネスマンであるOさん(ゼロさんではなく、オーさんと読んでください。)と昨年知り合いになり、時々彼のオフィスに近いニューオータニでケーキとお茶を飲みながら色んな話を聞かせて頂く。彼は大学院を卒業した後司法試験に失敗し、司法書士として社会人をスタート。以後、不動産、建設、家具販売など様々な事業を日本と欧州で展開しグループの売り上げ1000億円の大企業まで育て、その後1000億円の負債で和議を申請したものの、またまた復活を遂げて、現在も中国で環境都市開発事業を展開したり、上場企業の顧問を引き受けたりして活躍しておられる。容貌は美しく豊かな白髪に一目でわかる仕立ての良いスーツを身につけ、笑顔を絶やさず背筋を伸ばし颯爽としておられる。Oさんと私の共通点はインドシナ好きということ。彼は数年前から安息香の木をラオスに植え続けている。安息香は化粧品や香水の香料として古くからヨーロッパで珍重されており、安息香の樹液は1キロ3万円で売れるのだそうだ。1キロ3万円ってことは1トンで3000万!樹液がとれるまで7年かかるが、毎年1万本ずつ増やしておられ、あと数年で待ちに待った収穫が始まり何億円という収穫が始まるのであれば考えただけでウキウキして、髪も抜けなければ、免疫も上がるだろうと思う。ところで、Oさんは、「9年会」という会をやっているらしく、この会は昭和9年生まれの人の会で、40年前に全員で1億円の「金」を購入し、「9年会」で最後まで生きた延びた人がこの「金」を貰うという競争らしい。当初500人でスタートしたが今は半分位まで減ったそうだ。かつて1億円で購入した金も、今や3倍ぐらいに値上がりし3億円也。Oさんは当然この3億円を狙っているが、3億円を手にしたらもっと安息香の木を植えるらしい。樹液が取れるまで7年かかるのに、いつまで生きる気??? 9年会の生残り者の人数が毎年発表されるらしいが、人数が減るのは嬉しいけどやっぱり淋しいらしい。年を重ねた今も、虎視眈眈とさまざまな機会を狙うOさんとのお喋りは飽きるはずもなく、今日もニューオータニの喫茶店で3時間も話し込んでしまった。
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ちょっとブラックでもある、9年会は生きてやるぞう、という気持ちを起こさせませすね。同様のことを鬱病治療とかにも使えないのでしょうか。
ReplyDeleteそれにしても、色々な方がいらっしゃるのですね、この世の中。面白い!