日々の買い物ほどつらいものはない。
スーパーに入った途端、頭の中の買い物リストが真っ白になって、「そうだ、洗剤がもうすぐ終わる」「シャンプー安いから買っておこう」「お、卵」「今夜何作るんだっけ?」と結局買おうと思ったものに辿り着く頃にはキャディが一杯で、さて私はこれをどうやってうちまで運搬するつもりなのだろう?なんてね。
そして極め付きはレジ。パリはひどい。15分くらいは並ぶ覚悟でいないといけない。そして人生の悲哀、ほとばしる感情をまざまざと見せられる。レジの人のゆっくりなこと、目は死んでいる。並んでいる人の小競り合い、ズル、愚痴、口論に至っては、その激しく醜いことといったら!
その点、マルシェは素晴らしいと思う。お店の人との交流も心温まるものだ。この夏、カタール赴任を経て、三年ぶりに買い物に来た私と子猿に握手を求め、「大きくなったねぇ」と声かけてくれていたときには感激した。「寒いですね」「また雪ですね」・・・そんな何気ない会話や、「これきれいでしょう」と自慢げにレタスをみせてくれたり、シュークルートの大鍋の湯気に誘われたり、この春先から夏、秋まで季節の野菜・果物が並んでぴかぴかなのとか、朝からポジティブなエネルギーを与えられる。
スーパーより割高かもしれないが、微々たる物。そしてスーパーでは吸い取られるエネルギー、マルシェではもらえる、と思うと、お得ってもの。
PS.そうそう、それでもマルシェでだまされるとも聞きます。得てしてイマイチのマルシェは汚れていたり暗ーいオーラが漂っていたりするので、旅行でいらっしゃるときはよく見極めてくださいね。
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