昨日、出荷してから3ヵ月半、カタールからの引越し荷物が届いた。
カタールが、運任せの、いい加減なところがあるのは知っていた。
イスラム教のエンシャーラー(アラーの思し召しのままに、要は「運任せ」)がベースで、そこに出稼ぎ労働者のインド人やフィリピン人の、人によっては生真面目に事を進めてくれるが、そうでないときは超いい加減な結果に導かれるという、そういう運とのダブル運任せなお国柄なのだ。
今回もやられた。我が荷物、カタールを出てから、まずシンガポールに行ったらしい。何故そんな遠回りを・・・ そして、「シンガポールからフランスに向かうことになっている、お宅に運ばれるのは一週間後くらいでしょう」と、そのとき、在カタールの業者は言っていた。
しかし、1ヵ月程経っても音沙汰がないので、パリ事務所に、我が荷物が届いているか、と聞いたところ、更に二、三週間ほどして(フランスは何でもとーっても長くかかるのだ)返答が来た。
「お宅の荷物、どこにあるかわからないんですよねぇ。フランスに着いている可能性も否定できないけど、エジプトにいるという説もある。僕はシンガポールだと思うんだけどなぁ」
と呑気で冷たいパリジャン君は言う。
グッバイ、思い出深き子供の服や、気に入っていたスリッパ達よ、と覚悟を決めたあの時であった。
それがめでたく、昨日到着した。事情を聞いても、ドーハとパリ事務所は相手を責め合うばかりなので、そっと無視する。箱から坊主の自転車が出てきた時は、坊主がそれを乗り回していた近所の光景を思い出し、胸がいっぱい。
土足の引越し業者が、日通さんだったら目が点になるような荒々しさ、いい加減さで、箱を投げ入れていく中、カタールの友人から電話が入る。「週末は電話料金安くなるし、貴方の声が聞きたくって。」そうか、イスラム暦では金曜が週末ね、忘れていた。懐かしい隣人らの近況を聞いたり、砂嵐、暑さ、子供について、無駄話すること10分間。
後ほど、別のカタール時代の友人からメールが来ていたりで、懐かしさ一杯の、カタールな一日であった。
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