インフルエンザ疑惑はシロだったようだ。子猿二匹、パパ猿へと、凄まじいスピードでお腹風邪菌は移り、3日で一巡した。母猿はいつ来るか、とその日を恐れつつ、悔いがないよう、食べられるうちに食べよう、と家族が苦しんでいる横で、アジの干物や塩鮭など私にとってご馳走なものをたらふく食べた。ワインも飲んだ。なのに、バカと何とかは、ってやつなのか、ハラは出るが、痛くない。
昨日は子猿一匹連れ、街中に出かける機会があった。四時過ぎから薄暗いこの頃、バスから見るエッフェルタワーは燻し金色にライトアップされ、その渋さがTres chic!コンコルド広場には観覧車が雪の結晶を真似て白く光り、背景にある噴水も氷のよう。通行人は黒い影となり、モニュメントの美しさだけが浮かび上がっている。
「キレイね、キレイね!」と子猿に話しかけると、彼は窓に顔を貼り付けたまま居眠りしていた。他の乗客もぐったりして見える。外の美しさにエネルギーを吸い取られたのだろうか。
家に辿り着くと、会社を休んだ夫とチビ猿が、お腹が空いたから、と台所でトーストを食べていた。よしよし、ウィルスがへたばってきたか。
ふと、灯りが点いている家に帰ってくるの、久しぶりなことに気づく。トーストの焦げた匂いと共に小さな幸せを感じました。
Thursday, November 26, 2009
Wednesday, November 25, 2009
日本
日本チャチャチャ!に10日ほど行って来た。東京は寒くて雨が降っていた。都会ぶりに感心した。田舎生活に慣れている私は平均2時間ほど睡眠を削って、友人やビジネス関係の人に会ってきた。都会に育った私はすぐに順応したものの、パラレル・ライフを常に認識した。よく歩いた。銀座では全然知らないおじさんから「東京はどこでも歩かにゃいかん。」と激励され、とにかくよく歩いた。でも、運動はそれ以外しなかったので、体調は今ひとつだ。友人にはたくさん会えた。楽しかった。友人たちのお子さんにもたくさん会えた。大学一年生の長男の文化祭に出向き、彼の友人にも会えた。彼らと精神的に同感、共有できる感情があることに感謝した。
飛行機にのり、バス・タクシーを乗り継ぎたどりついた我が家で、末っ子が「パラダイスへお帰りなさい。」と言ってくれた。
飛行機にのり、バス・タクシーを乗り継ぎたどりついた我が家で、末っ子が「パラダイスへお帰りなさい。」と言ってくれた。
Monday, November 23, 2009
セップと松茸
週末に田舎に行って来た。義理の両親のプチ・シャトー、晩秋もまた美しい。家中、暖炉で薪が焼ける匂いがして、窓から見る風景は靄がかかっていて、いとおかし。鴨のコンフィとバターたっぷりのジャガイモのソテーという、アンチ・ダイエットな昼食後、森へと散策することにした。フランスっぽいでしょ。
さて、そこでフランスもへったくれもないほど、興奮してしまった。セップ茸がそこらかしこに顔を見せている!もう、ちょっとやそっとのナメクジにはへこたれない。そんなものはナイフでチョンとよけ、松の根元をうろうろ。夫が私のたくましさに驚いている。普段は蛾一匹で大騒ぎしているくせに、と目が責めている。ごめん、それどころではないの。
セップも何故か松の木付近に生えている。松茸もそうなんでしょ?松茸って言うくらいだから。何故、松には美味しいものが生えるかしら?
翌日、日曜日の朝は、遠くに聞こえるホルンの音で目が覚めた。狩りが始まったようだ。来週は雉にありつけるかな?
さて、そこでフランスもへったくれもないほど、興奮してしまった。セップ茸がそこらかしこに顔を見せている!もう、ちょっとやそっとのナメクジにはへこたれない。そんなものはナイフでチョンとよけ、松の根元をうろうろ。夫が私のたくましさに驚いている。普段は蛾一匹で大騒ぎしているくせに、と目が責めている。ごめん、それどころではないの。
セップも何故か松の木付近に生えている。松茸もそうなんでしょ?松茸って言うくらいだから。何故、松には美味しいものが生えるかしら?
翌日、日曜日の朝は、遠くに聞こえるホルンの音で目が覚めた。狩りが始まったようだ。来週は雉にありつけるかな?
細雪を読んで
子猿の日本語教室にはちょっとした図書室がある。そこで先日、細雪を借り読んでいる。
谷崎といえば、海外では「ナオミ」という名で知られている「痴人の愛」が有名だが、細雪の方はもっといいと思う。こういう、はんなりとした、叙情的な、情景的なサガは翻訳するの、難しいことだろう。
兎に角、美しくって、可笑しくって、夢のようであって、超現実的な会話や時代が懐かしくって、せつなくって、いい、兎に角いい。
その昔読みかけて、全然ページが進まなかったのが、今はこんなに気持ちにフィットするなんて、私も成長したのでしょうか。歳を取るのもいいものです。
谷崎といえば、海外では「ナオミ」という名で知られている「痴人の愛」が有名だが、細雪の方はもっといいと思う。こういう、はんなりとした、叙情的な、情景的なサガは翻訳するの、難しいことだろう。
兎に角、美しくって、可笑しくって、夢のようであって、超現実的な会話や時代が懐かしくって、せつなくって、いい、兎に角いい。
その昔読みかけて、全然ページが進まなかったのが、今はこんなに気持ちにフィットするなんて、私も成長したのでしょうか。歳を取るのもいいものです。
インフルエンザ
季節柄、インフルエンザが蔓延しているようで、我が家にも社会保障センターから、2歳の子猿へA型インフルのワクチンの招待状が来た。
何時行こうかなぁとのんきに考えていたら、先ほどからこの子猿、お腹は下すは、もどすはで大変。よりによって、親のベッド、それも私の寝る側、そしてオフホワイトがお気に入りのソファーなどで、噴水のごとく戻している。(食事中読んでいたならごめんなさい!)実は先日よりパリ16区立の託児所(保育所の短いバージョン)に通い始めたばかり。早速菌を拾ってきたのだろう。
当の本人は戻すたびに、ケロッとして「お腹すいた、水のみたい」と言っている。さて今夜、熱が出るか、そして、これはA型なのか、とサスペンスが続く。次は兄猿に、そしてパパ猿、そして母猿に移っていくのだろう、バイキン君。
皆様も、御身体、くれぐれもご自愛のほど・・・
また行きます!
何時行こうかなぁとのんきに考えていたら、先ほどからこの子猿、お腹は下すは、もどすはで大変。よりによって、親のベッド、それも私の寝る側、そしてオフホワイトがお気に入りのソファーなどで、噴水のごとく戻している。(食事中読んでいたならごめんなさい!)実は先日よりパリ16区立の託児所(保育所の短いバージョン)に通い始めたばかり。早速菌を拾ってきたのだろう。
当の本人は戻すたびに、ケロッとして「お腹すいた、水のみたい」と言っている。さて今夜、熱が出るか、そして、これはA型なのか、とサスペンスが続く。次は兄猿に、そしてパパ猿、そして母猿に移っていくのだろう、バイキン君。
皆様も、御身体、くれぐれもご自愛のほど・・・
また行きます!
Saturday, November 14, 2009
魚シンジケート
パリに来てから、日本食を良く食べるようになった。それも、かなり本格的なものが多い。
昨日はあんこう鍋-これは日本でも食べたことがなかったのに、パリで食べるなんて。アジの干物も新巻鮭も、秋刀魚だって何回も食べた。マグロの刺身も甘海老も食べた。
何故かと言うと、パリには「魚シンジケート」があるからなのだ。
魚、オランダにある日本の水産会社が日本風の魚を冷凍して、月一回パリまで配達してくれるのだ。ただ、注文量がある程度にならないと配達してもらえないので、3人~6人ぐらいでシンジケートを組んでオーダーする、その仲間に入れて頂いたのだ。魚シ、すこぶる楽で、美味しいのだ。
我が家の男子は幸い和食好きなので助かる。先日は秋刀魚、そしてアジの干物という、結構独特と思われるものを、夫はとても美味しいと言って平らげた。あんこうも感動していた。唯一、甘エビの頭のから揚げは「め、目が・・・」と恐れて食べられなかったかな。
私も、アジの干物は10年ぶり、いや、実家に住んでいた頃に食べたのが最後かもしれないから、20年ぶりくらいか。プルーストのマドレーヌのごとく、子供の頃に、母がほぐしてくれたアジの身を炊きたての御飯に乗せて、醤油かけて食べた食卓を思いだしたり。幸せでした!
昨日はあんこう鍋-これは日本でも食べたことがなかったのに、パリで食べるなんて。アジの干物も新巻鮭も、秋刀魚だって何回も食べた。マグロの刺身も甘海老も食べた。
何故かと言うと、パリには「魚シンジケート」があるからなのだ。
魚、オランダにある日本の水産会社が日本風の魚を冷凍して、月一回パリまで配達してくれるのだ。ただ、注文量がある程度にならないと配達してもらえないので、3人~6人ぐらいでシンジケートを組んでオーダーする、その仲間に入れて頂いたのだ。魚シ、すこぶる楽で、美味しいのだ。
我が家の男子は幸い和食好きなので助かる。先日は秋刀魚、そしてアジの干物という、結構独特と思われるものを、夫はとても美味しいと言って平らげた。あんこうも感動していた。唯一、甘エビの頭のから揚げは「め、目が・・・」と恐れて食べられなかったかな。
私も、アジの干物は10年ぶり、いや、実家に住んでいた頃に食べたのが最後かもしれないから、20年ぶりくらいか。プルーストのマドレーヌのごとく、子供の頃に、母がほぐしてくれたアジの身を炊きたての御飯に乗せて、醤油かけて食べた食卓を思いだしたり。幸せでした!
Friday, November 13, 2009
日本語、フランス語、エトセトラ
我が家は日本人の小生とフランス人の夫と子猿が二匹の家族構成である。夫と小生は専ら英語で会話する。子猿達は夫とはフランス語、小生とは日本語、カタールに居たときは対ナニーさんと保育園では英語で会話していたが、今の幼稚園、保育園はフランス語である。偶にお願いするベビーシッターさんは日本語、そんな環境にいる。
さて、本日は張り切って、というよりは老体に鞭打って、巨人の星風に、4歳の子猿の自転車特訓をした。カタールでは乗り回していたのに、パリに来てからはご無沙汰していて、彼もバランス感覚を忘れかけていたようだ。日本で言う8階に住んでいるのだが、8階以上に住む子は肥満児が多い、というのが良くわかる。
自転車の特訓、過熱してくると何故か英語になる私。Come on!, You can do it! No, do it again!
・・・こういう青春語は英語の方が効果なのかもしれない。怒るときも、Stop it! Time out!等、英語が出てくることが多い。ストレートさが子供には効果的なのだろう。
途中、夕日が沈むのを見て、子猿は「みて、太陽、おしまいだって。きれいだね」という。そして、帰り道、すっかり暗くなっていて、心細くなったのか、「ママ、寂しいね」といった後、少し間を置いて「でも、きれい、夜」という。日本語能力がイマイチだからこういうダイレクトな表現になるのだろうが、そのシンプルさが美しく感じられた。
この感動を夫に伝えようとしたが、直球が当たり前の英語ではこの微妙なニュアンスが伝えられず、それではと、フランス語で再チャレンジしたが、皆が詩人のフランスではやっぱり当たり前すぎて、新鮮さが伝えられなかった。
というわけで、子猿とは逆に、どの言葉も上手に使えない母猿なのであった。そして、密かに子猿達をミュージシャンに育てたい、と思っている母猿、彼らが微妙な心のひだも伝えられるような人、自己表現ができる人になって欲しい、と願うばかり。
さて、本日は張り切って、というよりは老体に鞭打って、巨人の星風に、4歳の子猿の自転車特訓をした。カタールでは乗り回していたのに、パリに来てからはご無沙汰していて、彼もバランス感覚を忘れかけていたようだ。日本で言う8階に住んでいるのだが、8階以上に住む子は肥満児が多い、というのが良くわかる。
自転車の特訓、過熱してくると何故か英語になる私。Come on!, You can do it! No, do it again!
・・・こういう青春語は英語の方が効果なのかもしれない。怒るときも、Stop it! Time out!等、英語が出てくることが多い。ストレートさが子供には効果的なのだろう。
途中、夕日が沈むのを見て、子猿は「みて、太陽、おしまいだって。きれいだね」という。そして、帰り道、すっかり暗くなっていて、心細くなったのか、「ママ、寂しいね」といった後、少し間を置いて「でも、きれい、夜」という。日本語能力がイマイチだからこういうダイレクトな表現になるのだろうが、そのシンプルさが美しく感じられた。
この感動を夫に伝えようとしたが、直球が当たり前の英語ではこの微妙なニュアンスが伝えられず、それではと、フランス語で再チャレンジしたが、皆が詩人のフランスではやっぱり当たり前すぎて、新鮮さが伝えられなかった。
というわけで、子猿とは逆に、どの言葉も上手に使えない母猿なのであった。そして、密かに子猿達をミュージシャンに育てたい、と思っている母猿、彼らが微妙な心のひだも伝えられるような人、自己表現ができる人になって欲しい、と願うばかり。
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